初めに。
今日の記事は大半がフィクションです。
かなり脚色された内容なので注意してください。
あと、ぶっ飛んだ内容なので心して。
登場人物。
MDMA:俺(最近ではよくMAっPと混ざる)
彼女:ここではケータイ(802SE)のこと
メイド:ここではケータイ(923SH)のこと
すごく長くなったので、あとがき的なことはまた今度。
某日。
MDMA「メールは先に読むから、手の届くところに置いてくれ」
メイド「かしこまりました。」
いつも通りの日常。俺は意外と忙しい日常が好きだった。
メイド「そろそろ営業先に到着します。」
彼女「ここの営業って初めてだね」
MDMA「ああ、今日も簡単な仕事だよ」
本当に楽な仕事だ。営業先に出向いてGPSで自分の居場所を送信するだけ。
たったそれだけで営業活動は終了し、様々な仕事をこなすことができる。
今日も淡々と終わるはずだった。全く問題はなかった。俺には。
メイド「っ…んっ…?…!」
彼女「!?」
MDMA「え?!どうした!しっかりしろっ!」
突然、メイドが倒れるまでは今日も楽な営業と成功報酬を疑わなかった。
優秀で、万能に見えたメイドに俺は少々無理をさせていたのかもしれない。
すぐに横にして休ませた。
体力もあるメイドはすぐに気を取り直した。よろけながらも立ち上がろうとする。
彼女「大丈夫?無理せず休んだ方がいいよ」
メイド「しかし…営業が…」
仕事に対して真面目なのは助かるが、無理をさせて倒れてしまっては困る。
MDMA「しばらく休んでいいよ。802SEと違って923SHは働きすぎたんだろう」
彼女「まるで私がサボってたみたいな言い方ね?」
MDMA「いや、それ以前の問題だっただろう」
彼女「そんなことより、働きすぎは確かよ。営業、スケジュール管理、情報収集、他にもイロイロ。ぜーんぶ923に頼りっきりじゃない」
全く言い返せない。今まで頼りすぎていたことを後悔した。
今まで、この娘に労りを持ったことが無かった。
病弱な彼女に比べて余りにも優秀で健康だったからだ。
彼女「はっきり言って、ハード過ぎ!もうちょっと考えなさい」
MDMA「802に言われるなんて…やれやれ…」
それにしても、困った。
今の仕事量ははっきり言って俺と923SHだけじゃ処理しきれない。
彼女「でも、この情報化社会はレトロな脳しか持ってないMDMAじゃ渡り歩けないし…」
言い返そうとして、彼女が何か言いたげな表情をしていることに気付いた。
ずいぶんと生き生きした顔だった。嫌な予感がした。
彼女「…ね?もう1人…作ろっ///」
なんてこった。彼女はメイドに飽き足らず、新しい子を捕まる算段だったのか。
語弊がある。作るわけじゃなく連れてくるんだろう。
MDMA「まぁまて、どんな子を雇ったってハードワークは必至だ。今後のことを考えたら簡単に新しい子を雇うわけにはいかないぞ。」
彼女「そう来ると思って」
メイド「用意しておきました。」
突然2人が近寄ってきた。力強い早業で。
MDMA「アンド…ロイド?」
俺は確かに最近の仕事はどんな子にとってもハードワークだと思った。
しかし、アンドロイドに仕事をさせれば問題無い、とは考えていなかった。
彼女「そう!アンドロイドに仕事をさせればいいのよ!」
メイド「彼らには拡張機能が備わっていて、今後ある程度の技術的進歩があっても対応できます。」
2人とも楽しそうだ。
…メイドが倒れたのも、新しい子を雇うための演技だったのではないかと疑ってしまうほど。
彼女「実はもう連れてきてるの!」
……疑ってしまうほど。
メイド「お入りなさい」
アンドロイド「………」
それは限りなく恋に近く、決して恋ではない何かであった。
俺には表現することが出来ないが
少なくともいえるのは、その瞬間間違いなく俺はその子から目を離せなくなっていたことだ。
無機質に見える短い黒髪に
全てを吸い込み、全てを包む漆黒の瞳。
不健康なまでに透き通る、滑らかな柔肌。
幼い体型に不釣り合いな総黒の衣服はまるで、その瞳や髪から生まれたかのよう。
アンドロイド「あなたが私の所有者?」
MDMA「違う。君のおにいちy…あべしっ!」
彼女「私が貴女の主人よ!そしてこっちの子は我が家のメイド兼貴女の教育係」
メイド「これからよろしくね」
いつの間に俺はヒエラルキーの底辺に落とされたんだろうか。
MDMA「改めて。俺は…」
彼女「こいつのことはクズとでも呼んでおきなさい、梓」
MDMA「名前も決まってる?!」
想像以上の底辺扱いに驚きを通り越して落胆だ。
azusa「了解しました、お姉さま。」
対応の差にも落胆した。
メイド「それじゃ早速だけど、仕事の為に準備をしましょう。」
何か始めるようだったが、俺はしばらく静かに見ていることにした。
あまりにも好みだったこの子をしばらく見つめていたかったのも事実だが
何より、この子の扱い方がよく分からなかったのだ。
azusa「アプリのダウンロードを開始します。」
静かに、それだけを宣言すると梓は輝きだした。
それこそ、ずっと見ていたくなるような光景だったが、聴覚がそれを許さなかった。
azusa「あっ……んっ…んっんぁ!」
MDMA「?!」
メイド「?!」
彼女「?!」
azusa「はっ…っんはぁっ…あんっ…あっあっ…」
彼女「ストーーーーップ!!」
MDMA「待て、まだ78%だ!」
話し合いの末、アプリのインストールは誰もいないところで行うことになった。
もし、他人に見せられない物をダウンロードしている最中に後ろから見られでもしたら…
社会的に抹殺される恐れすらある。
すなわち、この子は平気で人間を1人消し去る力さえ持っていることになる。
MDMA「危険なのは分かった。しかしこれじゃあ余り活躍できないじゃないか」
彼女「いいのよ!この子はもっとゆっくり育てるの!」
azusa「申し訳ありません、お姉さま…」
正直、この子の能力をフルに活かせる自信は無いが…
あまり使わないというのも情けない話だと思う。
MDMA「じゃあ、仕事は少しずつ覚えていこうな。」
azusa「はい、分かりました。おにい…」
彼女「クズでいいって」
せっかくいい感じだったのに。惜しかった。
azusa「はい、お姉さま。それと、クズお兄ちゃん」
MDMA「なんだかコレはコレでアリな気がしてきた」
メイド「教育上よくない発言は控えてください」
今のところ、azusaの性能は全く活かされていない。
初期設定で出来ること程度しか利用していない状況だ。
それでも、急ぐことも無い。少しずつ俺好みに育てていけばいい。
そんなバカらしい発想もアンドロイドならではと言えるだろうな。
今は、妄想の限界が突破されたことを喜ぶべきだ。